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楽しい「実生」のすすめ---10 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]




Anthyllis vulneraria pink
ピンク色の種類です。次回にオレンジ色の写真を掲載します。


「実生」で楽しいのは、滅多に有りませんが「斑入り葉」のも
のが発芽する時がある事です。貴重な存在ですが概して弱いみ
たいです。ただ、同じような斑入りを増やす為には、挿し木か
接ぎ木でないと維持できません。斑入りを育てて花を咲かせ、
種子を採って播いたとしても斑入りが発芽する可能性はほとん
ど無いようです。突然変異ということですね。この辺の事はよ
く解らないです。専門家に任せた方が良さそうです。


楽しい「実生」のすすめ---11 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


Anthyllis vulneraria orange
オレンジ色の種類です。自生地で交雑していろいろな花色に
なるみたいです。種を播いて何色が咲くか、、、興味があり
ます。

植え替えは面倒だが楽しい:
種播きの時と同じように植え替え用の水苔ベッドを用意します。
それとピンセットが有ると便利です。
播いた種子の品種にもよりますが植え替え時期は、播いて1ヶ
月位して双葉が出ますが、さらに、暫くすると本葉が出ます。
本葉が出たその時が植え替えのチャンスです。
繰返し「実生」をやっていると色々な事が判ってきます。自分
に合った良い方法を見付け出して、毎年、よりベターな方法を
実行するといいです。


楽しい「実生」のすすめ---12 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


沙羅の花
今の季節、平地では好みの花の被写体は少ないです。山ではこれからが
高山植物の真っ盛り本番ですね。なかなか行けませんが、、、。

小さな苗をピンセットで引き抜いて、用意した植え替え用の苗
床に一本一本丁寧に移植します。結構時間が掛かります。
根の下部に少し水苔を付けてギューッと押し込みます。苗の回
りを少し圧定し整地して完了です。この時の善し悪しは後の成
長に影響すると思います。
双葉の下部にピンセットを当てて、上方にそーっと垂直に持ち
上げます。速すぎたり、強く挟み過ぎると根を残して双葉だけ
になってしまいます。根は少し千切れても大丈夫です。植え替
えの主旨からはその方がいいです。根を全て温存するよりも、
苗に気合いが入るようです。


楽しい「実生」のすすめ---13 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


今咲いてる花
右から、チェリーセイジ・ノコギリソウ・アジサイ、株立ちで大きく
育ちます。バックグランドにドンと据えて前面にお気に入りの小型の
ものを植えると良いかも。ウルサイ感じであまり好きではありません
が。

発芽に関して何か自然界の法則みたいなものが有るみたいです。
強いとか弱いとか言われている種類で、発芽の量が違うみたい
なのです。強健種は普通に発芽しますが、環境に敏感なのか弱
いと言われている種類は何故か多量に発芽するようです。
「生存に賭けて」多い仲間を送り込み、その中で僅かでもいい
から生き残ってくれ!という事なのでしょうか。切実な自然界
の宿命みたいに思えてなりません。
ただ、中には弱いと言われている植物でも、僅かしか発芽しな
いものも有ります。温度、空中湿度、水分量を敏感に察知して
いるようです。
それは、あまりにも環境が違う為に躊躇した結果なのでしょう
か、それとも、一か八か子孫繁栄のために少数で勝負に出たの
でしょうか。


楽しい「実生」のすすめ---14 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


デュランタ
晩春から初夏にかけて咲く花です。
クマツヅラ科で熱帯アメリカ原産の低木です。
高さ50センチ以下で咲きました。

ここ数日はナメクジ退治に追われています。塩水の瓶に、見つ
けては入れて退治しているのですが根絶は無理なようです。
水やりは出来るだけ乾かし気味に管理しているのですが、用土
が水苔単用の場合、あまり乾燥させると水苔ベッドがカラカラ
なってしまいます。あまり乾燥しすぎると復元がむずかしい。
多くの中から撰択した貴重な種子ですから大事に育てたいとこ
ろ、ナメクジは要注意です。
ナメクジ退治に一つ良い方法があります。バナナを少し千切っ
て近くに置き誘引するのです。ナメクジはバナナが好物らしく
結構集まります。そこで一挙に、、。
それから、ナメクジはマメ科の芽出し苗が好きなようです。
やっと1本残って大切にしていたマメ科の難物、「オヤマノエ
ンドウ」の地上部全部食べられてしまいました。くやしい!
ちなみに、ナメクジは夜行性です。昼間鉢底に潜んでいて夜に
活動を始めます。


楽しい「実生」のすすめ---15 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


R.thomsonii (シャクナゲ)
花は濃血赤色、葉は円形、花期4月、シッキム・ブータン
・ヒマラヤ3,000〜4,200m。

夏の暑さ、それも夜間の暑さ対策は重要です。上手な人は暑く
なる前の段階で、健康で丈夫な苗に育てて耐暑性を上げ、暑さ
を凌いでいるようです。実際には夏が終わって秋口に、暑さで
弱ったものは顕著に症状が出ます。特に高地や北方の植物は暑
さが苦手、栽培が難しいと言われている種類は熱帯夜が続くと
駄目なようです。かといって、暑さに強い品種だけを栽培する
のは不本意、なぜか暑さに弱い品種に限って魅力を感じるから
不思議なものです。幸いなことに「実生」で幼苗のころから風
土に合わせて育てると、耐暑性は若干上がるようです。
「水やり」はできる限り控えめにしてます。水を控えて乾きす
ぎて枯らすことよりも、水を与えすぎて枯らす方が残念に思い
ます。用土の種類と水やりの回数を考えて育ててますがこの辺
が非常に難しいです。
停滞水は厳禁です。


自然の部・世界遺産登録 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


R.aureum (キバナシャクナゲ)---知床・羅臼
花はクリーム黄色、葉は常緑無毛、北海道知床半島羅臼岳
日本産原種、暑さに非常に弱く暖地での栽培は困難

"知床" が日本で三番目の世界遺産になりましたね。このキバ
ナシャクナゲは知床半島の羅臼岳に自生します。

種を播いて数本栽培していますが成長が遅くやっと、写真の
大きさになりました。多分枯れると思います。いろいろ手を
尽くしても残念ながら毎年枯れてしまいます。

用土を冷やし乾燥気味にすると良いそうですが、真夏に用土
を冷やすのは至難の業、特別な装置も無く難しい品種です。
簡単な方法で栽培できれば良いのですが。
毎年、工夫しながら挑戦してます。


楽しい「実生」のすすめ---16 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]

シモツケ(下野)

バラ科、同じような花でシモツケソウというのが有りますが、
よく見ると草ではなく木でした。切っても切っても、どんど
ん増えて丈夫です。花瓶などに挿すと結構しぶい感じ。

水苔をベッドにして種を播いたり植え替えたりしていますが、
水やりのタイミングは水苔の表面の色で大体判ります。
前に水苔をミキサーで粉砕することを書きました。ミキサー
のスイッチを入れてからの粉砕時間で水苔の細かさが違って
きます。この辺は適当ですが、それに伴い当然水苔の保水量
に差が出ます。なるべく乾かし気味に管理した方が良いみた
いです。水分が多すぎると苗の根が怠けて発達しません。
想像ですが、乾かし気味すれば根が水分を求めて根自体を多
数出して発根が盛んになるらしいのです。水苔ベッドの表面
の色がミドリ色では水やりが多すぎます。


楽しい「実生」のすすめ---17 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


コメツツジ(西上州)

写真のように極めて小さな花です。それでも一人前にツツジの花の
形状をしているから泣かせます。開いたロート形の純白です。
季節はずれの開花で三つ目の開花を待ってマクロレンズで撮影しま
した。
自分の葉よりも小さく、葉は2センチ足らずの大きさですから如何
に花が小さいかお判りかと思います。あまりにも花が小さいので、
業界では無視されているみたいです。それだけに興味大。

シャクナゲを地植えにする場合、露地栽培の地方の環境にも
よりますが大雑把に言って用土は、腐葉土と軽石砂を混ぜて
多めに客土して植え込むと良いと言われています。それは、
水はけと保水を考えての事です。普通の赤土や黒土だけでは
経年による細粉化で、泥のようにベタベタと重要な細根に付
き、呼吸困難で根が健全に成育できないようです。やがては
枯れてしまいます。成木を購入して普通の庭土に植えても短
期間で枯れたり弱ったりするのはこのためです。たまたま上
手く成育できるのは地域のシャクナゲ環境が最適だったから
だと思われます。
用土としては、色々な種類の混合が考えられます。腐葉土と
軽石砂が絶対良いと言うのではありません。むしろ、地域の
山砂を使った方が良いと思います。それと酸性度(Ph)もか
なり影響します。おおよそPh5を目標にすると良いと思い
ます。いちがいに、これだ!と決められないところが、また
面白い自然相手の楽しみですね。


楽しい「実生」のすすめ---18 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]


金糸梅(ヒぺリカム)
一重5弁の写真よりもう少し赤みのある鮮やかな黄色です。
葉の芽出しも綺麗なグリーンで良い色です。
次から次と咲き、丈夫でどんどん増えて大きな株になります。
真夏にこの花色がサッパリしていい感じ。
オトギリソウ科

「実生をやっている」事を他人(ひと)に話すと、以前から
植物に若干興味が有って育てている人でも、「そんな気の長
い事やってられない、花が咲くまで待ってられない。」年配
の人に至っては、「花が咲くまでに自分が参ってしまうよ」
などと宣う。果たしてそうでしょうか。

確かに、ツツジ・シャクナゲは、品種にもよりますが無加温
で設備のない一般の栽培では3〜5年後でないと普通は花は
咲きません。種類によってはシャクナゲで種を播いてから2
0年後位にやっと花を着けるものもあるそうです。
以前、ある人からこんな事を聞きました。80歳代の人が、
シャクナゲの種を播いて楽しんでいると言うのです。それも
なんと、ヒマラヤのシャクナゲの原種・「アルボレーム」。
写真でみると深紅の素晴らしい花です。このシャクナゲは実
生して20年以上しないと花芽を持たないと言われている品
種です。
だいぶ昔の話で今は栽培技術の進歩でもっと早く咲かせるよ
うになっているとは思いますが当時、100歳以上にならな
いと見られない事を知りながら80代の人が夢中になって
「実生」をやっている事を聞いて愕然としました。

そうです、楽しみは育てるプロセスなのです。
種を播いて、丹精込めて育てれば植物は無言で応えてくれま
す。毎年種を播き、植え替えを続けていると3年や5年ある
いは、10年など、あっという間です。毎日の成長を楽しめ
るのが「実生」の大きな魅力です。
それが繊細且つ大胆に「実生」に取り組む所以です。


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