楽しい「実生」のすすめ---18 [ガーデニング 園芸 高山植物 山野草]
金糸梅(ヒぺリカム)
一重5弁の写真よりもう少し赤みのある鮮やかな黄色です。
葉の芽出しも綺麗なグリーンで良い色です。
次から次と咲き、丈夫でどんどん増えて大きな株になります。
真夏にこの花色がサッパリしていい感じ。
オトギリソウ科
「実生をやっている」事を他人(ひと)に話すと、以前から
植物に若干興味が有って育てている人でも、「そんな気の長
い事やってられない、花が咲くまで待ってられない。」年配
の人に至っては、「花が咲くまでに自分が参ってしまうよ」
などと宣う。果たしてそうでしょうか。
確かに、ツツジ・シャクナゲは、品種にもよりますが無加温
で設備のない一般の栽培では3〜5年後でないと普通は花は
咲きません。種類によってはシャクナゲで種を播いてから2
0年後位にやっと花を着けるものもあるそうです。
以前、ある人からこんな事を聞きました。80歳代の人が、
シャクナゲの種を播いて楽しんでいると言うのです。それも
なんと、ヒマラヤのシャクナゲの原種・「アルボレーム」。
写真でみると深紅の素晴らしい花です。このシャクナゲは実
生して20年以上しないと花芽を持たないと言われている品
種です。
だいぶ昔の話で今は栽培技術の進歩でもっと早く咲かせるよ
うになっているとは思いますが当時、100歳以上にならな
いと見られない事を知りながら80代の人が夢中になって
「実生」をやっている事を聞いて愕然としました。
そうです、楽しみは育てるプロセスなのです。
種を播いて、丹精込めて育てれば植物は無言で応えてくれま
す。毎年種を播き、植え替えを続けていると3年や5年ある
いは、10年など、あっという間です。毎日の成長を楽しめ
るのが「実生」の大きな魅力です。
それが繊細且つ大胆に「実生」に取り組む所以です。
コメント 0